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南アのレリーナ3回TKOでWBCブリッジャー級王座初防衛 ムベンゲも3回KO勝ち

2025年5月2日 8時58分

 現地時間1日、南アフリカ共和国の首都プレトリアにあるサンベット・アリーナにてWBC世界ブリッジャー級タイトルマッチが行われ、チャンピオンのケビン・レリーナ(南アフリカ/223.5ポンド)が同級シルバー・チャンピオンで4位のセルヒー・ラドチェンコ(ウクライナ/210.75ポンド)に3ラウンド1分ジャストのTKO勝利を収め、タイトルの防衛に成功した。

 レリーナはIBOクルーザー級王座を6度防衛後にヘビー級へ上がり、ダニエル・デュボア(英国)に敗北。出戻るかたちでWBCブリッジャー級暫定王座決定戦に臨み、セナド・ガシ(ドイツ)を12回判定に下した。再びヘビー級進出を試みたもののジャスティス・フニ(豪州)に敗れ、その間にWBCブリッジャー級の正規王者だったローレンス・オコリー(英国)がヘビー級転向を理由に王座を返上したため、エレベーター式に正規王者に繰り上がっていた。今回はその初防衛戦であり、約14ヵ月ぶりの復帰戦でもあった。当初は2月ウクライナ開催が報じられたが、諸事情で延期され、南アフリカ開催となっていた。

 試合は開始からサウスポーのレリーナが積極的にパンチを出し、ラドチェンコもブロックで防ぎながら応戦。2回1分過ぎに王者の左ストレートが一閃、アゴを打ち抜くとラドチェンコが尻もちをつく。再開に応じたラドチェンコは2分過ぎに再び左ストレートを食いダウン。仰向けに倒れ、立ち上がれないようにも見えたが、ここは根性を見せた。

 しかしそのダメージは深く、レリーナの追撃でTKO負け寸前の大ピンチだった。ゴングに助けられたラドチェンコに対し、3回の王者は開始と同時に攻勢。そしてまたしても左ストレートを好打。バランスを崩したラドチェンコは必死にレリーナにタックルし、足にしがみつきながらキャンバスに倒れ込んだ。レフェリーはスリップと裁定したもののセコンドからタオルが投げ込まれた。32歳のレリーナは31勝15KO3敗。38歳のラドチェンコは11勝5KO8敗とし、初の世界挑戦は完敗に終わっている。

 セミファイナルのウェルター級10回戦は、IBO同級チャンピオンのチュラニ・ムベンゲ(南アフリカ/146.8ポンド)がエマヌエル・ムンガンジェラ(ナミビア/146.1ポンド)に3ラウンド56秒KO勝利を収めた。

 サウスポーのムンガンジェラがややトリッキーな動きでポンポンとジャブを突いていくものの、ムベンゲは慎重にプレッシャーを掛け、長いリーチを生かしながら右をヒット。2回のムンガンジェラは頭を持って行きつつ左フックを返すが、このラウンドは上下の打ち分けを見せたムベンゲが優勢か。

 3回開始直後にムベンゲは左フックでムンガンジェラをグラつかせると、続けて再び右ストレートからの左フックをアゴにクリーンヒット。ムンガンジェラがヒザから倒れ込んでダウンする。フラつきながらも立ちあがったムンガンジェラだったが、ダメージを考慮したレフェリーが両手を交差し、TKOとなった。格の違いを見せた33歳のムベンゲは22勝16KO2敗。WBC7位、IBFでも12位にランクされる、なかなかの実力者だ。敗れた37歳のムンガンジェラは20勝9KO5敗1分。

 また3度目の世界挑戦を目指すベテラン、タビソ・ムチュヌ(南アフリカ/199.3ポンド)はクルーザー級8回戦でアマドール・カロンジ(コンゴ/198.0ポンド)に判定勝ち。スコアは78-74、79-78、74-78の2-1。

 小柄なサウスポーのムチュヌが右手を大きく動かしながら前進。カロンジは開始からロープを背負う展開となり、ハンドスピードで勝るムチュヌが上下にパンチを当てていく。カロンジはいきなりの右で対抗するが、手数が少なく後手に回った。しかもサウスポーが不得手なのか、流れをかえることができない。

 経験と技巧で勝るムチュヌがジャブを突きながらリードを広げていった。ムチュヌは6回に右フックをアゴにヒットしたが、カロンジも追撃打から逃れた。最終回に入っても展開は変わらず、ムチュヌがカロンジの右を外しながらの安全運転でラウンドを支配、試合終了のゴングを聞いている。現在はWBC同級19位につける37歳のムチュヌは24勝13KO8敗。敗れた27歳のカロンジは7勝3KO2敗。カロンジの勝利につけたジャッジの採点は疑問。

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