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タドゥラン2‐1でV1 重岡銀次朗のカウンター戦法実らず、IBFミニマム級奪還失敗

2025年5月24日 18時01分

 重岡、惜しくも届かず──。24日インテックス大阪のセミファイナルで行われたIBF世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦は、チャンピオンのペドロ・タドゥラン(フィリピン)が前王者で挑戦者4位・重岡銀次朗(ワタナベ)を115-113、113ー115、118-110の2-1判定で返り討ちし、初防衛に成功した。

再戦もタドゥランが勝利 photo/Harumi Sugao

 昨年7月、9回TKO負けを喫し王座を奪われた重岡は、前戦の反省をふまえて徹底的に丁寧に動きながらコンパクトなカウンターを当てる作戦。タドゥランの強い左に対し、右ジャブ、右フックをリターンし、左ボディーカウンターで迎え打つ。リズムを細かく刻みながら、タドゥランの左サイドを取りつつ当てるショートブローは的確にヒットしていたが、徐々にプレスを強めるタドゥランの勢いは止まらない。重岡のガードの上を叩く左は強烈で、重岡の右目周りはいつしかうっすらと腫れ出した。

 ダッキングとフットワークでタドゥランを空回りさせ、焦りを誘い出したかった。が、ガードでブロックし防御するものの、タドゥランの中に「当てる」ことで手応えが常にあったのだろう。急所を捕らえずともヒットすることで勢いを増し、連打の回転力も上がる。左の相打ちも再三起こったが、その先に手を出すのはタドゥラン。クリンチ際にも左を何度もねじ込むしたたかさもあった。

 重岡は、それでも最後の最後まで動きを止めず、しっかりと小さな右フック、左カウンターを当てた。惜しむらくは、そのほとんどが体を引きながらのもので、ハードヒットすることができなかった点だろう。

 終始前に出続けて、強打で攻勢をかけていたタドゥラン。的確にヒットを奪うアウトボクシングをした重岡。スコア通り、評価の割れる接戦だった。試合終了後、リング上で重岡は意識もうろうとなって担架で運び出され、病院に搬送された。陣営によると意識はあるという。

 タドゥランは「(重岡は)リングを回ってディフェンスからKOを狙ってきた」と、再戦での重岡の戦法について語った。真っ向勝負となった初戦よりも今回のほうが追いかけるのに必死でやりにくかったという。「6回にボディーを効かされて勝てるかなと思ったけど、最終回には勝てると思った」(タドゥラン)

 タドゥラン(28歳)は18勝13KO4敗1分。重岡(25歳)は11勝9KO2敗1無効試合。

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