弟大毅は苦闘の2-1判定で初防衛 WBAフライ級戦
2010年12月27日 3時16分
2010年12月27日 3時12分
今年初めに1度は引退し、10月に再起したばかりのおなじみムニョス(31)。さすがにKOキングとして猛威を揮った頃と比べればパンチにスピードもなく衰えは隠せない。それでも若い亀田(24)を勢いづかせまいと立ち上がりから攻勢に出て、ワンツー、右ストレートと大きなブローを放ってプレッシャーをかけ続けた。これに対し亀田はサウスポーから右フック、左ストレートで対抗するが、手数が少ないのはムニョスのプレッシャーがきつかったため、あるいは相手のスタミナ難から後半失速するのを待つ作戦だったか。しかしムニョスも、大振りでミスも目立ったが意外に衰えず、クリンチ際にしつこく相手の後頭部をたたく反則は相変わらず。6回にはこのラビットパンチで減点1を取られた。
最終回で大きなヤマ場が訪れた。ムニョスがバランスを崩したところに亀田が右フックを決めて軽いダウンを奪った。ダメージは軽い。再開直後の猛攻で左ストレートの直撃弾。この方がムニョスにはこたえたろう。必死になって亀田にしがみつく様子はいかにもロートルの色がありあり。もっと早く亀田が仕掛けていれば、あるいはKOもあったかもしれない。
それでも採点は接近しているかと思えたが、意外にも115-111、116-109、117-109と、4~8ポイント差の明白判定で亀田の勝ち。ムニョスの攻勢よりも、亀田の的確さにポイントを与えた採点だった。
不思議なことにこの日の敗者はムニョスにしても、大毅の相手オルティアーヌにしても、露骨に判定に不服を唱えることは避けていた。ムニョスは「いい試合を見せられて、とてもいい気分。亀田はいい選手だ」と言いつつ、本音は不満ありあり。亀田についての印象を何度聞かれてもまともに答えず、「もう一度リベンジの機会を」と訴えるばかりだった。 日本選手との対戦8人目にして初黒星にもかかわらず、「一番強かったのは、セレス小林だ」とは……。
一方、誇らしげに体に3本のチャンピオンベルトを巻きつけて試合後の記者会見室に現れた勝者も、コメントは謙虚だった。「3階級制覇は素直にうれしい。ムニョスは強い選手やったし、パンチも強かった。まだまだ勉強せんとあきません」。それでも「ドネアをはじめバンタム級のビッグなチャンピオンの中に俺も食い込んで、そして抜かしいきたい」と夢はあくまでビッグ。どうせなら、WBAのスーパー王者に昇格して正規王座を明け渡したアンセルモ・モレノとの統一戦を実現させてほしいものだ。
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