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ブリーディスとドルティコスでWBSS決勝

リング誌ランキングを読む Part16 クルーザー級 
ブリーディスとドルティコスでWBSS決勝

2020年6月10日 12時56分

 老舗ボクシング専門誌「ザ・リング」のオリジナルランキングを“読む”はいよいよ大詰め。第16回はクルーザー級だ。最強王者決定トーナメントWBSSが2度開催された階級で、第1回はオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)が優勝してヘビー級に進出。ヘビー級へのジャンプ台とも言える階級をチェックする。

ブリーディス(左)とドルティコス

■クルーザー級(90.72キロ以下)
C 空位
1 マイリス・ブリーディス(ラトビア)
2 ユニエル・ドルティコス(キューバ=IBF王者)
3 イルンガ・マカブ(コンゴ=WBC王者)
4 クリストフ・グロワスキ(ポーランド)
5 ケビン・レレナ(南アフリカ)
6 アンドリュー・タビチ(米)
7 ローレンス・オコリー(英)
8 アルセン・グラムイリアン(アルメニア=WBAスーパー王者)
9 サビソ・ムチュヌ(南アフリカ)
10 ミハウ・ツィエスラク(ポーランド)

 4つのベルトを統一したウシクがヘビー級に進出、WBSSシーズン1決勝でウシクと争ったムラト・ガシエフが長期ブランクに入り、やや低調な印象もあるのがクルーザー級だ。WBSSシーズン2の決勝に進出した元WBC王者ブリーディスが1位、同じくIBF王者ドルディコスが2位となっている。

 一発の威力が自慢のブリーディスはWBSSシーズン1準決勝のウシク戦が唯一の敗北。こちらもパンチ力が魅力のドルティコスもWBSSシーズン1で準決勝のムラト・ガシエフ戦にしか負けていない。

WBSS準決勝、ブリーディス(右)とグロワスキ

 ブリーディスがシーズン2の準決勝で対戦したのが4位グロワスキ。この試合はブリーディスの3回TKO勝ちに終わったものの、ブリーディスがヒジ打ちで減点されるなど大荒れに。ブリーディスがWBOの再戦指令に従わず、WBO王座は空位となった。

 グロワスキ戦の反則行為で評判を落としたブリーディスにとってWBSS決勝のドルティコス戦は汚名返上の機会にもなっている。ラフファイトではなく、ハードパンチャー同士の好勝負に期待だ。

 ウシクが返上したWBCの後継王者となったのが3位マカブだ。5位レレナ、9位ムチュヌとアフリカ勢が東欧勢とともに数多くランク入りしているのもこのクラスの特徴。ちなみにこの3人はすべてサウスポーという共通点もある。

WBSS準決勝、ドルティコス(右)とダビチ

 アメリカ勢で唯一ランク入りしているのが6位タビチ。期待は大きかったがシーズン2準決勝でドルティコスの強打を食らって10回KO負け。プロ初黒星を喫した。巻き返しを期待したい。

 7位オコリーはリオ五輪英国代表でデビューから14連勝(11KO)をマークしているホープ。グロワスキとのWBO王座決定戦が内定しており、真価が問われることになる。

 WBAスーパー王者グラムイリアンの8位は順位が低いようにも思えるが、これには訳がある。WBAが正規、ゴールド、スーパーと王座のバーゲンセールを展開し、最初に暫定王座に就いたグラムイリアンがなぜかスーパー王者に“昇格”してしまったのだ。

 ちなみにWBA正規王者ベイブ・シュメノフ(カザフスタン)は正規王座に就いた18年7月以降、試合をしておらず、リング誌ランキングには入っていない。Photos/SUMIO YAMADA

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