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2021年2月21日 日曜日

全日本新人王決勝戦 MVPは初回TKO勝ちの奈良井翼

 第67回全日本新人王決勝戦が21日、後楽園ホールで開かれ、試合が中止になった2階級を含め、全12階級で優勝が決まった。新型コロナウイルスの影響で試合は無観客で行われた。

 最優秀選手賞は初回TKO勝ちのS・フェザー級の奈良井翼(RK蒲田)、技能賞はS・フライ級の久保春平(宮田)、敢闘賞はL・フライ級の狩俣綾汰(三迫)が選ばれた。

■全日本新人王試合結果

小島(右)は手数と積極性が光って勝利

◇ミニマム級5回戦
小島蓮(江見)[3-0(50-45×2、49-47)]佐々木凌(レパード玉熊)
 小島がスタートから積極的な出入りのボクシング。ジャブ、ワンツー、左ボディでサウスポーの佐々木に迫った。佐々木は小島のパンチをブロックしながらも、なかなか攻撃に転じられない。中盤、佐々木はボディ打ちで盛り返しかけたが、小島が最後まできびきび動き、手数で上回って勝利した。江見ジム初の全日本新人王に輝いた19歳の小島は6勝1敗2分。佐々木は5勝2KO3敗。

小島の話「佐々木選手のパンチが重かったんでしんどかったですけどがんばりました。今後はランキングを上げていって日本チャンピオンになってもっと上を目指していきたいです。(ジム初の全日本新人王で)ここまできて負けた先輩方がいたのでその分も勝てて良かったです」

狩俣(左)は苦しみながらも打ち勝った

◇L・フライ級5回戦
狩俣綾汰(三迫)[2-0(48-47×2、48-48)]木村彪吾(グリーンツダ)
 狩俣がグイグイとプレスをかけ左ボディを軸に攻撃。木村は出入りのボクシングをしつつも強気に打ち合って試合は初回から白熱した。狩俣がビッグパンチで迫るかと思えば、パンチの回転力で勝る木村の右カウンターが炸裂してスリリングな展開。3回は両者激しく打ち合い、互いにパンチを受けてダメージを負った。

 4、5回は両者一歩も譲らず打撃戦に身を投じた。より相手を押し込んだ狩俣がパワーの差で小差の判定をものにした。沖縄・宮古総合実業高で宮古工業高にいた元WBCフライ級王者、比嘉大吾とともに練習した狩俣は6勝3KO。木村は6勝1KO2敗1分。

狩俣の話「相手がすごく強かった。要所、要所でいいパンチを当てたと思ったけど、それでも前に出てきてめちゃくちゃ気持ちが強かった。比嘉に一歩近づいた? 自分の中では大吾以外にも川満俊輝(比嘉の同級生で三迫ジム所属)、一緒にやってきた仲間なのでやっとここでスタートラインに立つことができた。目の前の与えられた試合を一戦一戦こなしていくだけです」

宝珠山(右)は序盤の劣勢を挽回して勝利

◇フライ級5回戦
宝珠山晃(三迫)[2-1(47-46×2、46-47)]神崎靖浩(倉敷守安)
 スピードのあるサウスポー宝珠山は出入りのボクシングで主導権をつかみにかかった。しかし初回、パワフルな神崎の右カウンターを食らってグラリ。クリンチで懸命にピンチをしのいだ。2回、宝珠山が立て直してペースをつかみかけるが、神崎の左フックを食らってダウン。神崎はダウン宣告後に右アッパーを打ち込んで減点1を科せられた。

 宝珠山は3回に左ボディを決めて神崎を下がらせると、4回も距離を詰めて神崎を追い詰める。最終回は神崎も踏ん張ったが、宝珠山が攻撃姿勢を貫いて勝利をもぎ取った。宝珠山は5勝2KO。神崎は6勝2KO2敗。

宝珠山の話「(相手は)ほんとに強かったですし、課題が多く残った。胸張って全日本新人王と言える立場じゃない。今回の試合はすごくいい勉強になった。効いたときに前に出られたのは支えてくれたスタッフのおかげ。宝珠山(ほうしゅやま)という名前を覚えてほしい」

久保は東日本決勝に続きTKO勝ち

◇S・フライ級5回戦
久保春平(宮田)[TKO4回2分29秒]杉本太一(勝輝)
 互いに好戦的なボクシングでワンツー、左フックを打ち合い、白熱した試合を展開した。しかし馬力に勝る久保が3回にピッチを上げ、4回に右を決め手猛ラッシュを敢行。杉本は倒れなかったが、主審が試合を止めた。東日本決勝MVP、鹿児島県喜界島出身の久保は7勝5KO1敗1分。杉本は6勝1KO1敗1分

久保の話「相手が効いているのは分かって仕留めにいったけど、けががあって追い込む練習ができなかった。なんとか勝ててよかった。(喜界島の)小学校の体育館で(テレビ中継を)見ている方がいるんですけど、本当にありがとうございます。たたき上げでセンスもないですし、うまいボクサーじゃないですけど、伸びしろしかないので上を目指していきたいです」

冨田(右)は冷静なボクシングで勝利をゲット

◇バンタム級4回戦
冨田風弥(伊豆)[3-0(38-37×2、40-35)]須藤龍揮(RK蒲田)
 須藤とサウスポーの冨田が初回から距離を詰めてパンチを交換。2回早々、プレスをかけた冨田がロープ際に須藤を追い込み、右フックをカウンターで決めてダウンを奪った。冨田はこのKOチャンスを逃したものの、その後も左ストレート、右フックで須藤に迫った。須藤は右カウンターで反撃を試みたが及ばなかった。伊豆ジム初の全日本新人王に輝いた冨田は6勝2KO2敗。須藤は2勝1KO1敗。

冨田の話「ダウンを取って少し落ち着けたかなと思う。自分から攻めることを意識して、練習してきたことを少しは出せたかなと思う。一歩でも上にランキングを上げて日本タイトルを狙っていけるようにがんばりたい」

四国初の新人王に輝いた福永(右)はディフェンスも良かった

◇S・バンタム級5回戦
福永宇宙(黒潮)[3-0(49-46×2、50-45)]矢斬佑季(花形)
 西軍代表決定戦MVPの福永とサウスポー矢斬による決勝戦。互いに一発があるため慎重な立ち上がりながら、福永がコンパクトなスイングでジャブ、右ストレートを上下に打ち分けていった。矢斬は2回にピッチを上げるものの、福永は上体の動きとガードでパンチをもらわない。福永は堅実に矢斬のアタックをかわしながら、5回は右ストレートを顔面とボディにヒットしてゴールテープを切った。福永は9勝4KO。矢斬は7勝4KO3敗。

福永の話「とりあえずほっとしてます。やりにくいとか、距離が取りにくいとかは予想していたけど、思った以上にパンチが強くて、勝てて良かったです。地元の人、応援してくれる方たちの期待に応えられたことにほっとしてます。目標にしていた新人王にはなれたのでここがスタートライン。地方だからってなめられないようにこれからがんばっていきたい」

不戦ながら新人王に輝いた元立教大主将の平野

◇フェザー級
平野和憲(KG大和)が対戦相手の棄権により全日本新人王獲得

平野の話「全日本新人王決勝が不戦勝という形なので、今後の試合でその資格があることを示していきたい。結果を一つ残せたことは誇りに思いたい。フェザー級はいい選手ばかりなのでその中で一桁ランキングに入っていきたい。目標を積み重ねて、平野はいい選手だと言われるようになっていきたい」

豪快に倒してMVPに輝いた奈良井

◇S・フェザー級5回戦
奈良井翼(RK蒲田)[TKO1回2分5秒]福田星河(エディタウンゼント)
 パワーのある奈良井がスタートからジャブと右ストレートで福田にプレッシャーをかけていった。初回中盤、左フックを効かせて右をフォローすると福田がキャンバスへ。立ち上がったところに再び左フックを効かせ、右で大の字にしてフィニッシュした。奈良井は7勝6KO。福田は5勝1KO1敗。

奈良井「左フックで倒したんですけど、警戒してくると思ったんですけど、それを当てられるように練習してきた。力抜こうと思ったけど力んでしまった。これから相手が強くなってくるけど、負けないように毎日練習して日々研究していきたい」

浦川(右)は最後まで右が効果的だった

◇ライト級5回戦
浦川大将(帝拳)[3-0(49-46×2、48-47)]戸川叡二(姫路木下)
サウスポー戸川をジリジリとプレスし、右ストレート狙いの浦川。戸川も左ストレートを返して対抗。しかし浦川は右で戸川に鼻血を出させるなど我慢強く攻め続けた。終盤も戸川が意地を見せたが、浦川が右ストレートを好打して粘る戸川を振り切った。浦川は7勝4KO1敗。戸川は6勝3KO4敗。

浦川の話「倒そう倒そうと考えて気負ってしまった。取るのは最低限、負けたら終わりだなと思っていた。でもこの試合ではジムで怒られると思う。強い選手を倒していかないと上に上がれない。もっと練習します。帝拳ジム30人目の新人王? それは知らなかったです」

相手が棄権ながら新人王獲得の高畠

◇S・ライト級
高畠愛大(タキザワ)が対戦相手の棄権により全日本新人王獲得

高畠の話「ジム初の新人王になれたんで素直にうれしいなと思っています。高校生のときから新人王になると言っていたのでなれて良かったと思います。次の試合が決まったらそれを目標にしてがんばっていきたい」

勤務先に感謝した能嶋(右)

◇ウェルター級4回戦
能嶋宏弥(薬師寺)[3-0(39×35×3)]山崎海知(山龍)
 長身の能嶋がスタート1分でダウンを奪い、すぐさまダウン後の加撃で減点1という慌ただしい立ちがりとなった。山崎は劣勢を挽回しようと能嶋を追いかけたが、能嶋がジャブ、右ストレートを突き刺しながら試合を組み立て、山崎に追撃を許さなかった。能嶋は6勝2KO1敗。山崎は2勝2KO3敗。

能嶋の話「ここまで来るのに僕1人ではなく、会社の方々、地元富山県の方々にサポートされて好きなことができています。その中で少し結果を出せてうれしく思ってます。今回も会社のみなさまがメッセージを書いて名古屋から送り出してくれた。これからもボクシングをがんばっていきたい」

中田(左)は元東北大相撲部という異色の経歴の持ち主

◇ミドル級5回戦
中田勝浩(井岡弘樹)[2-1(48-47×2、47-48)]可兒栄樹(T&T)
 身長185センチの中田が初回、右アッパーを決めるなど攻勢。試合は体をつけた接近戦となり、2回は176センチ可兒がボディ攻撃で中谷迫り、試合は白熱していった。中田は長い腕をうまく折りたたんで接近戦でも器用にパンチを出した。4回はアッパーから右につなげて攻勢をアピール。可兒もよく手を出して前に出続けたが、わずかの差で軍配は中谷上がった。ジム初の全日本新人王に輝いた中田は6勝4KO。可兒は3勝1KO1敗2分。

中田の話「可兒選手に感謝したいです。次の練習をがんばりたいと思います」

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