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袴田巌さんの有罪証拠はあり得ない! ボクシング関係者が東京高裁と東京高検に無罪アピール

2022年3月14日 21時50分

 元プロボクサーの死刑囚、袴田巌さんが再審無罪を求めている袴田事件で、日本プロボクシング協会の袴田巌支援委員会ら支援団体が14日、東京高検に対して即時抗告の取り下げと、東京地裁に対して再審開始を求める要請活動を行った。

裁判所前でアピールする新田会長、今岡さん、松岡会長

 この日、ボクシング界からは袴田巖支援委員会の新田渉世委員長、鈴木菜々江が先日WBO女子世界アトム級王者となったシュウジムの松岡修会長、元OPBF王者の今岡武雄さんが要請活動に参加。「袴田さんは無罪だ」と力強く訴えた。

 1966年に一家4人が殺害された事件で袴田さんは逮捕され、死刑判決が下されたものの、現在にいたるまで無罪を訴え続けている。現在、争点となっているのは、袴田さんが犯行時に来ていたとされる衣服に付着していた血痕について。この衣服は逮捕から1年後にみそタンクから発見され、血がはっきりと赤くついていた。

 しかし、逮捕から1年後に犯行現場近くのみそタンクから犯行着衣が見つかったのが不自然。さらに、弁護側はみそに1年漬かった衣類で赤みが残ることはあり得ないとして、専門家の協力を得て実験結果を証拠として提出、警察が示した証拠がねつ造だと主張した。これに対して検察側は独自の実験で赤みが残ることもあり得ると主張している。

 弁護団によると14日に開かれた裁判所、検察、弁護士の三者協議で、裁判所が弁護側の鑑定を行った専門家を裁判に招く意向を示した。

 袴田事件は2014年に静岡地裁が「捜査機関の証拠ねつ造」を指摘して、再審無罪決定を出し、袴田さんは48年ぶりに釈放された。しかし、続く東京高裁は逆の決定を下し、裁判は最高裁へ。最高裁は20年に東京高裁への差し戻しを命じて裁判は長期化。袴田さんは今月10日に86歳となり、事件の早期解決に待ったなしの状況だ。

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