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ボクシング・ビート選 2021海外アワード第2弾 失望賞にカシメロ 王者減少のWBAに努力賞

2022年1月3日 18時11分

 ボクシング・ビート誌が選ぶ2021海外アワードの第2弾。さまざまなことがあった2021年を振り返りながら、独自の賞も含めて海外選手、試合を表彰する――。

■新鋭賞 ジャロン・エニス
■トレーナー賞 エディ・レイノソ
■失望賞 ジョンリール・カシメロ
■イベント賞 カネロ×サンダース
■女子最優秀選手賞 ジェシカ・マキャスキル
■努力賞 WBA

 新鋭賞はアメリカの“東西前頭筆頭”ともいうべきウェルター級のジャロン・エニスとバージル・オルティス、そして井上岳志戦であらためて素質を披露したティム・チューを候補に選んだ。その中でもエニスはWBO王者テレンス・クロフォード、2冠王者エロール・スペンスに挑戦しても勝てるのではないか、とも言われる逸材。最終的にエニスを選んだ。

 カネロが5月に行ったWBO王者ビリー・ジョー・サンダースとのS・ミドル級3団体統一戦はイベント賞。コロナ禍にありながらテキサス州のAT&Tスタジアムに7万3126人を集め、アメリカ屋内ボクシング興行の集客記録を作った。試合もTKO勝ち。カネロの獅子奮迅の活躍を支えるエディ・レイノソ・トレーナーにはトレーナー賞を贈ろう。

カシメロ(左)のリゴンドウ戦

 ファンの期待を裏切った失望賞をWBOバンタム級王者ジョンリール・カシメロに進呈する。ギジェルモ・リゴンドウ戦ではまったくかみ合わない攻防に終始。ブーイングの嵐となった。さらに12月に予定された防衛戦は病気を理由に直前でキャンセル。井上のライバルでありながら株を下げたのは残念だった…。

 女子MVPはライト級統一王者ケイティ・テイラーとウェルター級統一王者ジェシカ・マッキャスキルの一騎打ち。本誌はマッキャスキルを選出した。3月のV1戦でそれまでの絶対王者セシリア・ブレークフスを返り討ちにし、12月にはTKO勝ちV2を評価した。マッキャスキルはDAZNの中継コメンテーターを務め、こちらも好評だ。

 最後に趣向を変えた努力賞をWBAに授与したい。チャンピオン乱発を長年批判されてきたWBAは王者減少をようやく決意。一気に暫定王者を撤廃した決断と勇気にひとまず拍手を送りたい。次はスーパーとレギュラー王者の整理ができるかがポイントになりそうだ。

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