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村田昴がKO初防衛 松本流星も1位岡田真虎を倒す  齋藤麗王、保坂剛との激闘を制す 

2025年2月1日 23時41分

 2月1日、東京・後楽園ホールで開催された『WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT Vol.29』。メインイベントで行われたWBOアジアパシフィックS・バンタム級タイトルマッチ12回戦は、チャンピオンの村田昴(帝拳)が同級1位ジョセフ・アンボ(フィリピン)を2回1分40秒KOで下し、初防衛に成功した。

アンボを一蹴した村田

 開始直後から間合いを詰めて、左右フックでボディーを狙ってきたアンボ。だが、村田はステップバックして空振りを誘い、アンボの右スイングに左ストレートを合わせてダウンを奪うと続く2回、今度は左ストレートでボディーを狙い、スイングしてバランスを乱すアンボの隙を突いてみぞおちを突き刺す。この一撃でふたたびキャンバスに落下したアンボは、立ち上がったものの苦悶の表情を浮かべてファイティングポーズをとれず。レフェリーはそのままカウントアウトした。

 「KOやダウンシーンが多い日だったので、自分も力んでしまった。まだまだ課題は多い」と苦笑いした村田だが、「みなさんが盛り上がる試合、日本(下町俊貴=グリーンツダ)や東洋王者(中嶋一輝=大橋)との統一戦をして目標とする世界に向かいたい」とサバイバル戦を宣言した。村田は9勝9KO。敗れたアンボは14勝9KO5敗1分。

1位岡田を撃退した王者松本

 セミファイナルで行われた『第45回チャンピオンカーニバル』の開幕戦、日本ミニマム級タイトルマッチ10回戦は、チャンピオンの松本流星(帝拳)が1位の岡田真虎(おかだ・まさとら、JB SPORTS)を4回1分22秒KOで破り、初防衛を果たした。

 サウスポー同士の一戦は、距離を取って大きくサークリングする岡田に対し、松本がカッチリと決めたフォームから鋭い右リード、左ストレートと次々に繰り出していき、早々にリズムをつかむ。そして、素早いステップインからの左ストレートを決めて岡田を倒した。

 立ち上がった岡田はダメージを感じさせながらも攻撃を仕掛けることで跳ね返しにかかる。松本も、岡田の相打ち狙いを察知して、無理に詰めにはいかなかった。

 2回に入り、引き続きカウンターを狙う岡田だが、松本のステップとパンチを放つタイミングの多彩さに、どうしてもその動きに見入ってしまい、左リターンが遅れてしまう。松本は、岡田の様子を逆手にとってフェイントも加え、カウンターを合わせるタイミングを取らせず左を打ち込んでいく。岡田が先に仕掛ければ距離でかわし、そのほぼすべてを空振りさせた。

 そして4回、松本は初回同様、鋭く切り込むステップから左ストレート。これをまともに浴びた岡田は大きくバランスを崩して持ちこたえようとしたものの、たまらずキャンバスに尻もちをつく。ここも辛くも立ち上がった岡田だったが、セコンドが棄権の意思表示をして試合が終わった。

 「子どもの頃から見ていたチャンピオンカーニバルの舞台に立てた」と感激のあまり涙声になった松本だが、気持ちを切り替えると「日本でも強い選手がいっぱいいるので、その中で世界の舞台に行きたい」と力強く語った。松本は5勝3KO。岡田は9勝3KO6敗1分。

金子も倒す

 日本フェザー級15位の金子虎旦(かねこ・こた、帝拳)が125ポンド契約8回戦でフィリピンS・バンタム級13位のクリスチャン・ジュード・カプノ(フィリピン)を2回2分30秒でKOした。

 ステップで細かくリズムを刻む金子は2回、鋭く大きい踏み込みからの右ストレートでカプノを倒す。立ち上がったカプノを一気に攻めた金子だが、連打の振りが大きくなってカプノに右を合わされる。ここで大きく距離を取り、リズムを立て直した金子は左ボディーブローの連打で攻め直すと、カプノは時間をおいてダウン。立ち上がるもレフェリーが10カウントを数え上げた。 金子は7勝6KO1敗。カプノは7勝3KO3敗。

この日一番の激闘を制した齋藤㊧

 WBOアジア・パシフィック5位の齋藤麗王(さいとう・れお、帝拳)と日本9位・保坂剛(ほさか・ごう、三迫)のS・フェザー級ランカー対決が60.0kg契約8回戦で行われ、2度ダウンを喫した齋藤が7回3分ちょうどのTKOで逆転勝利した。

 初回に左ストレート、3回に右フック。サウスポーの保坂が齋藤に2度ダウンを与えて優位に進めていたはずだった。が、齋藤は右ストレートとフィジカルの強さを活かす圧力で保坂をじわじわと追い込んでいき、7回に左フックのカウンターで保坂を大きく泳がせて一気にラッシュ。レフェリーストップに持ち込んだ。

 保坂は中・長距離では左ストレート、近距離では左アッパーの上下攻撃。齋藤は右から返す左フック。両者とも開始からクリーンヒットを奪い合う乱打戦の様相だったが、齋藤が左フックを意識させておき、右ストレートを打つタイミングを折々で変えていったことが功を奏した。最終的には保坂に右を意識させておき、意識外となった左フックを決めた形だ。そして、勝負所での詰めの違いも勝敗につながった。齋藤は6勝6KO1敗。引き分けを挟んで3連敗となった保坂は7勝5KO4敗1分。

 134ポンド契約8回戦は宮田彪我(みやた・ひょうが、帝拳)がフィリピンS・フェザー級14位のジン・アグアン(フィリピン)に4回1分25秒TKO勝ちした。

 打ち込む際のバランスの悪さによって、不規則なタイミングの攻撃となるアグアン。しかし宮田は早々と左フックのカウンターを顔面に決めると、2回には左フックをボディーに集める。3回、右ボディーブローもまじえた宮田は、右ストレートをヒットしてアグアンのマウスピースを飛ばすと続く4回、コンパクトな連打からの右ショートでアゴを捉えレフェリーストップを呼びこんだ。宮田は4勝2KO1敗。アグアンは6勝4KO2敗。

◆58.5kg契約4回戦
日向和輝(ワタナベ)[判定3-0(39-36、39-36、39-36)]池森天力(帝拳)

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