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アリムハヌリ凱旋防衛 フランスの挑戦者を5回KO

2025年4月6日 5時38分

 現地時間7日、カザフスタンの首都アスタナにあるバリス・アリーナにてIBF&WBO統一ミドル級戦が行われ、2団体統一王者のジャニベク・アリムハヌリ(カザフスタン/159.5ポンド)がIBF7位、WBOで13位につけるアナウェル・エンゲミサングェ(フランス/158.8ポンド)を5ラウンドKOで撃退し、王座を防衛した。

 全勝サウスポー同士の対戦は初回終了間際に王者の左ストレートでエンゲミサングェが尻餅をつくダウン、立ちあがったところでゴングが鳴った。2ラウンドも右フックをヒットした王者に対し、挑戦者らしく前に出るエンゲミサングェはコンパクトなパンチを返す。3ラウンド、4ラウンドと有効打数でポイントをあげた王者は5ラウンド、左フックのダブルをクリーンヒット。これで効いてしまったエンゲミサングェは体を大きくぐらつかせロープにもたれ掛かり、その場に崩れ落ちた。何とか立ち上がったもののダメージが深いと判断したレフェリーが両手を交差した。KOで凱旋防衛戦をクリアした32歳のアリムハヌリは17戦全勝12KO。IBF王座2度目、WBO王座4度目の防衛に成功した。一方、初黒星となった29歳のエンゲミサングェは14勝9KO1敗。

 WBAコンチネンタル・スーパーフェザー級チャンピオンでWBA2位、IBFでも5位のスルタン・ザウルベク(カザフスタン/130ポンド)がアジンガ・フジレ(南アフリカ/129.5ポンド)と対戦。空位のIBFインターコンチネンタル王座決定戦も加わり2本のベルトが懸かった試合は10回判定でザウルベクが勝利した(3対0)。

 最初の計量で2.25ポンド(約1.02キロ)オーバーしたザウルベクは再計量でクリア。ともに右手を下げたサウスポー同士の対戦は右の差し合いとなったが、右の巧さはフジレが一枚上。4ラウンドには右フックをザウルベクのアゴに見舞いバランスを崩させたフジレ。しかし徐々にザウルベクのプレッシャーにスタミナを削られ、手数が減っていく。6ラウンドにザウルベクのコンパクトな左右フックを浅く浴び、8ラウンドには肩越しの左や右フックを食うなどザウルベクがポイントを挽回していく。お互いに有効打は多くないものの終盤も手数とスタミナを武器にポイントを集めたザウルベクが接戦を制した。28歳のザウルベクは20戦全勝13KO、こちらも28歳のフジレは18勝12KO3敗。

 東京とパリの五輪2大会でスーパーヘビー級金メダル獲得という輝かしい経歴を持つバホディール・ジャロロフ(ウズベキスタン/251.5ポンド)はイホール・シェヴァズツキー(ウクライナ/297.6ポンド)とヘビー級10回戦を行い、10回判定勝利を収めた。100-89、97-92、97-93の3-0。

 20kg以上の体重差があるものの身長ではサウスポーのジャロロフが10㎝以上上回る体格差。シェヴァズツキーはガードを上げながらグイグイと前進。ジャロロフはガード越しにジャブを当てポイントこそ挙げるものの、まったく退がらないシェヴァズツキーにやりづらさを感じているようにも見える。3ラウンド終盤にジャロロフの左ストレートがガードの合間を縫いアゴに入るとストンとシェヴァズツキーがダウン。ダメージを感じさせず再開に応じたシェヴァズツキーは再び前進する。ジャロロフを追い掛け、7ラウンド終了間際、シェヴァズツキーの左フックがジャロロフのテンプルにヒットすると、ジャロロフは足をバタつかせてクリンチ、ゴングに逃げ込んだ。8ラウンド以降は再びジャロロフがコツコツとパンチを出し、距離が近づくとクリンチという展開に戻り、最終回にはブーイングも巻き起こるなかゴングを聞いている。WBCヘビー級8位と躍進中の30歳、ジャロロフは15戦全勝14KOとキャリア初のフルラウンドを経験。ダウンを喫したものの健闘を見せた35歳のシェヴァズツキーは12勝10KO3敗。

 WBAオフィシャルサイトでは、WBAコンチネンタル・スーパーライト級ゴールド王座が懸けられるとあるものの、142ポンド契約10回戦とアナウンスされた一戦。WBAスーパーライト級14位にランクされるバティルジャン・ジュケムバエフ(カザフスタン/141.9ポンド)がケイン・ガードナー(英/140.2ポンド)に10回判定勝ちを収めた(3対0)。

 サウスポー、ジュケムバエフがスタートからジャブを突きプレッシャーをかけて主導権を握った。ガードナーは終始ブロック中心の戦術となり、決定的なダメージこそ防ぐものの手数で差をつけられて失点を続いた。中盤を過ぎ終盤に入っても展開は変わらず、ガードナーの堅いブロックの上からパンチを当て続けるジュケムバエフに対し、時折ガードの合間から笑顔を見せるガードナーがサイドステップを繰り返す。

 最終回、ジュケムバエフが手数を増やし、攻勢を強めるもののガードナーは勝つボクシングというより逃げ切るボクシングを見せて終了のゴングを聞いた。34歳のジュケムバエフは24勝17KO1敗。唯一の黒星は21年5月、スブリエル・マティアス(プエルトリコ)に8回終了TKOを喫したもの。一方、勝つ意欲があったのか疑問を感じる試合だった29歳のガードナーは17勝7KO5敗。

 フェザー級8回戦はWBAで3位にランクされるオタベク・ホルマトフ(ウズベキスタン/126.5ポンド)がフィリピン同級1位のジェイソン・カノイ・マニゴス(フィリピン/125.5ポンド)に8回TKO勝利。昨年3月、WBA世界フェザー級王座決定戦でレイモンド・フォード(米)に12回TKO負けを喫して以来のリングで再起に成功した26歳のホルマトフは13勝12KO1敗。敗れた34歳のベテラン、カノイは30勝20KO13敗2分(来日戦績2戦2敗)。

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