フランシスコ・バルガスらとの激闘で知られる元WBO世界フェザー級&S･フェザー級王者オルランド・サリド（メキシコ＝写真）が現在居住する米フェニックスでUber（ウーバー＝一般人が空き時間と自家用車を使ってタクシー業をするシステム）の運転手をしている。複数の米国メディアが伝えた。

　記事によるとサリドは主に市内から空港まで顧客を運んでいる。中にはサリド（36）のことを知っている客もいるが、ほとんどは彼のことを誰かわからないという。今月、三浦隆司（帝拳）との試合を負傷を理由にスルーしたサリドだが、これを機会にグローブを吊るすことはない。

　リングで大金を稼ぐサリドが生活に困っているわけではなく、本人は「（タクシーで）いくら稼ぐかは重要ではない。試合が決まらないので気晴らしでやっている」と明かす。

　米国人マネジャー、ショーン・ギボンズによると、サリドはメキシコで15ユニットのコンドミニアム、パーティー会場など引退後に備えたビジネス投資を実行しており、経済的な心配はないという。

　先週フロリダで開催されたWBC総会で、バルガス戦が今年の最高試合に選ばれ、表彰されたサリド。同マネジャーはWBO世界S･フェザー級王者ワシル・ロマチェンコ（ウクライナ）との再戦を目指し交渉中だと言っている。