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全日本新人王決定戦は来年2月21日

東日本新人王決勝 MVPは逆転KOの久保春平 
全日本新人王決定戦は来年2月21日

2020年12月20日 17時59分

 東日本新人王決勝が20日、後楽園ホールで行われ、12階級で優勝者が決まった(L・フライ級とライト級は不戦勝扱い)。勝者は東軍代表として来年2月21日、同会場で西軍代表と全日本新人王決定戦を争う。

 最優秀選手賞にはS・フライ級で逆転KO勝ちの久保春平(宮田)が選ばれた。技能賞はバンタム級の須藤龍揮(RK蒲田)、敢闘賞にはフェザー級の平野和憲(KG大和)が選ばれた。

 試合の模様は日テレジータスで27日午後1時30分から放送される。なお、西軍代表決定戦は27日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で行われる。

■東日本新人王決勝

ミニマム級の佐々木は3度ダウンを奪って快勝

◇ミニマム級5回戦
佐々木凌(レパード玉熊)[TKO4回3分0秒]平井雄士(宮田)
 サウスポーの佐々木が身長差をいかして前に出る平井に左を打ち込んだ。佐々木は2回、左でダウンを奪い、スイッチして連打でダウンを追加した。3回に3度目のダウンを奪ってストップ。佐々木は5勝2KO2敗。平井は4勝2KO1敗1分。

佐々木の話「(涙声で)うれしいです。ずっと新人王を目標にやってきました。(新人王挑戦)3度目で獲れてうれしいです」

◇L・フライ級
狩俣綾汰(三迫)が対戦相手の棄権で全日本新人王決定戦進出。

狩俣の話「本来ならリングで戦うはずだったんですが、全勝で締めくくれたのはホッとしています。でも全然満足していなくて、来年の全日本を獲ってこその新人王だと思ってます」

宝珠山(左)は左が冴えた

◇フライ級4回戦
宝珠山晃(三迫)[3-0(40-35×3)]苗村修悟(SRS)
 サウスポーの宝珠山はワンツー主体のボクシング。初回、前に出る苗村に右フックを合わせてダウンを奪った。宝珠山はその後も冷静に試合を組み立て、4回は打ち合いも制して判定勝ちした。日大出身の宝珠山は4勝2KO。苗村は4勝4KO1敗。

宝珠山の話「全日本ではしっかり自分のボクシングをして勝ちたい」

S・フライ級の久保は逆転KOでMVP

◇S・フライ級5回戦
久保春平(宮田)[TKO3回27秒]富岡浩介(REBOOT.IBA)
サウスポーの富岡は低いガードから左ストレートを上下に打ち分け、センスを感じさせるボクシング。2回、富岡が左を振り抜くと久保のアゴをとらえて久保がダウンした。しかし2回、右で追い上げる久保が右を決めると富岡がキャンバスに落下。富岡は立ち上がったもののストップとなった。勝利の瞬間、喜びを爆発させた久保は6勝4KO1敗1分。富岡は4勝3KO1敗。

久保「もううれいしです、泣いちゃいます。周りから富岡選手のほうが強いと言われてましたけど、応援してくれる人が力になった。(出身地である)喜界島の人にも喜んでもらえると思う。ここまできたら全日本を獲ってランキングに入ってチャンピオンロードを目指します」

バンタム級の須藤は左フック一発で相手を沈めた

◇バンタム級4回戦
須藤龍揮(RK蒲田)[TKO1回2分21秒]神津徳臣(角海老宝石)
 スタートから互いに積極的に右を狙っていった。ラウンド終盤、神津が出てきたところに須藤の左フックがカウンターで鮮やかに炸裂。ダウンした神津は立ち上がったもののフラついてストップとなった。須藤は2勝1KO。神津は6勝1KO2敗。

須藤の話「練習していたパンチがヒットしたので狙い通り。次に全日本があるんで、それに勝ってトントン拍子に進んでいけたらいいと思う」

S・バンタム級の矢斬は右が良かった

◇S・バンタム級5回戦
矢斬佑季(花形)[3-0(49-46×3)]二瓶竜弥(DANGAN郡山)
 パンチのあるサウスポー矢斬が右を使ってサイドに回りながら左を上下に散らしていった。二瓶は3回にチャージするが、矢斬はボディ打ちで二瓶の前身を止める。二瓶は最後まで前に出たが、矢斬が自らのペースを守り切った。矢斬は7勝4KO2敗。二瓶は5勝1KO1敗1分。

矢斬の話「まずは全日本新人王を獲ってランカーにはなりますけど、いきなりタイトルマッチとかじゃなくて、6回戦からコツコツやっていって一歩一歩進めればいいと思っています」

勝利の瞬間、思わず飛び上がる平野

◇フェザー級4回戦
平野和憲(KG大和)[TKO1回2分1秒]吉田諒(イマオカ)
 ジャブと右ストレートで攻める平野に対し、吉田は左フックや左ボディを打ち込んで対抗したが、初回中盤に平野の右ストレートが吉田のガードの間を打ち抜いた。平野は畳みかけて右で吉田をキャンバスに突き落とした。吉田が立ち上がって試合再開となったものの、平野が攻めてすぐにストップ。元立教大主将の平野は4勝4KO。吉田は3勝1KO1敗。

平野の話「準決勝を見て吉田選手が強い選手だと重々承知していたので控え室で緊張してた。(KG大和から3年連続東日本新人王誕生)僕より先をいく先輩がいるので一歩でも近づけるようにがんばります。まずは全日本新人王を獲ります」

奈良井は思い切りよくダウンを奪った

◇S・フェザー級5回戦
奈良井翼(RK蒲田)[TKO2回1分5秒]ドミニク謙心(リングサイド)
 パワーで上回る奈良井が初回、右ストレート、左フックで長身の謙心に迫り、左を効かせてダウンを奪う。2回に謙心は減点を科せられ、直後に奈良井の左フックがカウンターで決まって謙心がバッタリ。即ストップとなった。奈良井は6勝5KO。アメリカ出身の謙心は5勝2KO2敗。

奈良井の話「去年新人王を途中で棄権して今年もう1回出てこうして決勝まで来られた。応援してもらってありがとうございました(涙)。(2階級上げて)大きな相手になるので練習でもこれまで以上に集中するようにした。アマチュア時代から身長の大きな相手はやり慣れていた。全日本新人王もKOで勝てるようにする」

◇ライト級
浦川大将(帝拳)が対戦相手の計量失格により全日本新人王決定戦に進出。

浦川の話「正直言うとショック。試合をするために練習してきたし減量もしてきた。今回の分も全日本で出してしっかり勝ちたい。すぐに練習を再開して全日本に備えたい」

兒玉(右)は初回にダウンを奪って勝利

◇S・ライト級4回戦
兒玉麗司(三迫)[TKO4回1分25秒]鳴海拓郎(RK蒲田)
 東洋大中退の兒玉が開始20秒、左フックを炸裂させて鳴海からダウンを奪った。兒玉は2回以降、狙いすぎかあまり手が出ず、鳴海が前に出てパンチを出していった。しかし4回、兒玉が左ボディを効かせてラッシュしたところでタオルが投入された。兒玉は2勝1KO。鳴海は3勝2KO2敗。

兒玉の話「力んだ部分があってなかなか思うようにならなかったけど、決勝はいろいろ考えてやっていきたい。次はしっかり魅せるボクシングをしたい」

右でダウンを奪う山崎

◇ウェルター級4回戦
山﨑海知(山龍)[TKO3回3分0秒]齊藤裕大(DANGAN郡山)
 長身サウスポーの齊藤に対し、12センチ背の低い山﨑の右が初回に決まり、いきなりダウンシーンが生まれた。齊藤は逆転を狙って積極的に前に出たが、3回に接近戦で山﨑の右フックが決まって齊藤がキャンバスに落下。ストップとなった。2度目の新人王出場の山﨑は2勝2KO2敗。 野球の元BCリーグ、福島ホープスの選手からボクシングに転向した齊藤は初勝利ならず2敗目。

山﨑の話「練習通りの結果だと思います。この調子で全日本も獲りたいと思います」

可兒(右)は引き分け勝者扱い

◇ミドル級4回戦
可兒栄樹(T&T)[引き分け1-1(39-37、38-38×2)]吉野健二(帝拳)
 両者は昨年7月に対戦して可兒が4回TKO勝ち。第2戦は吉野がワンツー、ボディ攻撃で攻め、可兒も荒っぽくパンチを振り回して初回からヒートアップした。2回以降も白熱した打撃戦。体格の勝る吉野が押し込むシーンがあり、クリーンヒットでは可兒が上回った印象。38-38のジャッジ2人が優勢点を可兒につけ、可兒が全日本新人王決定戦に出場する。可兒は3勝1KO2分。吉野は1勝2敗1分。

可兒の話「悔しい気持ちがある。前回4回TKOで勝てたので、今回が引き分けで自分の進化が遅れていると感じた。吉野選手から最後に『絶対獲ってくれよ』と言われた。必ず全日本は獲りたい」

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