ロシア・モスクワのメガスポーツ・アリーナで20日（日本時間21日）行われたWBC&IBF世界L･ヘビー級タイトルマッチは、2冠を保持するアルツール・ベテルビエフ（ロシア＝写真）が挑戦者アダム・デインズ（ドイツ）に10回1分34秒TKO勝ち。IBF王座は4度目、統一王座は初防衛に成功した。

　初回終了間際、ベテルビエフのかするような右フックでデインズが倒れカウントが入る。2回以降、ジリジリとプレスをかける王者に対し、サウスポーのデインズは勇敢にパンチを返して対抗する。

　4回、挑戦者をロープへ詰めたベテルビエフは左アッパーを痛打。デインズは顔面が腫れ出す。6回あたりからボディー攻めを強化したベテルビエフにドイツ人は脚を使って乗り切る。

　しかしベテルビエフはラウンドを重ねるごとにパンチの正確さが増し、攻防は一方的となる。迎えた10回、王者の右でデインズはキャンバスに横転。立ち上がったがセコンドが棄権を申し出た。

　17ヵ月ぶりのリングを飾ったベテルビエフは16勝16KO無敗。デインズは19勝10KO2敗1分。Photo by SUMIO YAMADA

■L･ヘビー級世界王者
WBAスーパー　ディミトリ・ビボル（ロシア）
WBA　ジャン・パスカル（カナダ）
WBC　アルツール・ベテルビエフ（ロシア）
IBF　アルツール・ベテルビエフ（ロシア）
WBO　空位