2018年4月19日木曜日

高山勝成が調停申し立て 東京五輪予選出場目指す

 プロの元世界王者で東京五輪ボクシング競技出場を目指している高山勝成さん(34=名古屋産大2年)が19日、大阪市北区の大阪弁護士会館で記者会見し、プロ経験者のアマ選手登録を認めない日本ボクシング連盟(山根明会長)とその上部組織の日本オリンピック委員会(JOC)に対し、日本スポーツ仲裁機構(JSAA)へ調停を申し立てたと発表した。

 WBO世界ミニマム級王者だった高山はタイトルを返上して昨年4月にプロを引退。名古屋産業大学に進学、教員免許を取得してボクシング指導者への道を歩み出した。

 同時に東京五輪出場を現役生活のラストチャンスと位置づけ、アマ資格を取得して五輪予選の出場を目指している。しかし、アマを統括する日本ボクシング連盟はプロ経験者の試合出場を認めておらず、高山の願いは届かないまま。

 国際ボクシング協会(AIBA)は2016年のリオ五輪からプロ選手の出場を解禁していることから、昨年7月に「高山勝成選手のアマチュア登録を支える会」が発足し、連盟に規則改正を求めるために全国で署名活動を続けている。

 これまでに約2万5000人の署名が集まり、高山は今年3月7日、JOC副会長の橋本聖子参院議員を訪問、署名を手渡して希望を訴えた。同日午後、大阪のアマ日本連盟事務所を訪れて、アマ登録申請書と署名を渡そうとしたものの、日本連盟側はインターフォン越しに「責任者が不在」として面会しなかった。

 支える会事務局の岡筋泰之弁護士はその後、再度訪問の連絡をとったが対応はなく、簡易書留で書類を郵送したものの、受け取りを拒否、返送されたことからJASSへの調停を申し立てることにしたという。JOCには日本連盟に適切な助言や指導を求めるという。

 弁護団とともに会見した高山は「いまもしっかり練習を続けています。東京五輪の時は37歳になり、ラストチャンス。とにかく話し合いの場を設けてほしい」と胸の内を語った。

 JSAAはJOCが設置した国内のスポーツ紛争を公正、迅速に解決するための組織。「スポーツ調停」では、当事者間の話し合いに弁護士が務める「調停人」が同席し、助言して和解へと導く。原則3か月以内に終了。弁護士、教授ら3人で構成された「仲裁パネル」に最終判断を仰ぐ「スポーツ仲裁」も行っており、こちらは原則3週間で決着する。