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平岡アンディの標的変更! ラッセルがWBA・S・ライト級新王者に NYの前座

2025年3月2日 15時22分

 1日、ニューヨークのセミファイナルで行われたWBA世界スーパーライト級タイトルマッチは、チャンピオンのホセ・バレンスエラ(米/138.8ポンド)が同級5位のゲーリー・アントゥアン・ラッセル(米/138.2ポンド)に12回判定負けを喫し、王座が交代した。スコアは119-109が2者に120-108の3-0。同級挑戦者決定戦を勝ってスタンバイ中の平岡アンディ(大橋)は標的が変更となる。

 サウスポー同士の対戦は開始からラッセルがガンガン前進し、王者が距離を作りながら迎え撃つ展開。ラッセルの頭を嫌がる王者は序盤からボディーにパンチを集め、相手のスタミナを少しずつ削ろうとする。しかし中盤、ラッセルも持ち味の大きなステップインからハンドスピードを生かしてプレッシャーを掛け続けた。

 ラッセルの攻勢に対しバレンスエラは体を柔軟に使い、巧みに外したが、6ラウンドに左フックをもらって体が泳ぎ、7ラウンドも左アッパーで顔を跳ね上げられるなど、徐々に被弾が増えた。8ラウンド、ラッセルの左ストレートをアゴに食った王者は9ラウンドも連打を浴びてロープに詰まる。バレンスエラは11ラウンドにラッセルの左右フックを浴びつつも左ストレートを返し意地を見せ、最後まで逆転を狙ったが試合終了。

 元WBCフェザー級王者を兄に持つ28歳のラッセルは18勝17KO1敗。昨年6月、アルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)に12回判定で敗れて以来のリングで戴冠を果たした。一方、昨年8月にイサック・クルス(メキシコ)を12回判定に下し、王座を手にしていた25歳のバレンスエラは初防衛に失敗。14勝9KO3敗。

 同じリングのWBC世界スーパーライト級タイトルマッチは、チャンピオンのアルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国/139.2ポンド)が同級1位のサンドル・マルティン(スペイン/139.2ポンド)に12回判定勝利。王座防衛を果たした(2対1/116-112、115-113、113-115)。

 技巧派サウスポー同士の対戦は、両者キビキビした動きで積極的にパンチを交換、一進一退でラウンドが進んだ。上背とリーチで勝る王者は長いジャブを軸に攻勢を掛け、マルティンは巧みに上下へと打ち分ける。手数ではジャブが主武器のプエジョながら、マルティンもコンビネーションでパンチをまとめた。有効打数ではややマルティンかという印象だが、8ラウンドに鼻血を出し始めた。終盤のマルティンはガス欠か、徐々に手数が減り、プエジョがポイントを引き寄せている印象だった。ジャッジ泣かせの接戦を制した30歳のプエジョは24戦全勝10KO。惜しい星を落とした31歳のマルティンは42勝15KO4敗。

 またWBA世界スーパーウェルター級暫定王座決定戦は同級2位のヨエニス・テレス(キューバ/153.4ポンド)と同級11位のジュリアン・ウィリアムス(米国/153.2ポンド)の間で行われ、結果は12回判定でテレスが勝利した。118-110、117-111、119-109の3-0。

 直近5試合で2勝3敗の11位を引っ張り出して世界戦開催、という『PBC』がテレスのためにこしらえたような舞台だった。両者長いジャブを出しながらペース争いでスタートした一戦は、テレスがスイッチを混ぜてプレッシャーをかけていき、2回早々に右ストレートを好打。ウィリアムスもリングを広く使いながらペースを引き寄せようと粘るが、3ラウンドも右アッパーで顔を跳ね上げられるなどテレスに傾いた流れを変えられない。

 クリンチ間際にパンチを出し、故意に後頭部を叩いてエリック・ダリ(米国)レフェリーに注意を受けるなどダーティーな部分も見せるテレスがポイントを重ねていった。とはいえヤマ場のない試合だった。その後も有効打数でテレスのラウンドが続き、ウィリアムスも元世界王者の意地を見せて抵抗した。

 24歳のテレスは10戦全勝7KOとししベルトを巻いたが、キャリア初の世界ランカーとの対戦に課題も見えただろう。一方、元WBAスーパー&IBF同級王者でもある34歳のウィリアムスは29勝16KO5敗1分1ノーコンテスト。王座返り咲きはならず。なおこのクラスはレギュラーチャンピオンにテレンス・クロフォード(米国)、休養王者にジャーメル・チャーロ(米国)が在位している。

 ミドル級10回戦は、元WBA&IBFスーパーウェルター級王者のジャレッド・ハード(米国/159.6ポンド)が元世界ランカーのジョアン・ゴンサレス(ベネズエラ/158.8ポンド)に10回判定負けだった(2対1/96-94、98-92、94-96)。世界ランク返り咲きが濃厚の33歳、ゴンサレスは36勝34KO4敗。34歳のハードは25勝17KO4敗1分。ここ5試合を1勝3敗1分とキャリアを低迷させている。

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