日本タイトル挑戦権を懸けたトーナメント「最強後楽園」の決勝が5日午後、後楽園ホールで行われ、7階級で熱闘が繰り広げられた。この結果、渡部あきのりら7選手が来年のチャンピオンカーニバルでタイトルに挑戦する権利をゲットし、証書を受け取った。
三賞は、最優秀選手に岩佐亮佑(バンタム級)、技能賞に氏家福太郎(ミドル級)、敢闘賞に田中教仁(ミニマム級)が選出された。氏家は本命視された7戦全KOの胡(えびす)朋宏を逆転KOに沈め、2007年以来となる2度目の王座挑戦を決めた。田中は世界ランカーのブンブン東栄を初回で倒す殊勲を挙げたものだ。
バンタム級岩佐は、元アマの逸材。ベテランの臼井欽士郎をスピードで圧倒し、4回の左ストレート直撃弾でストップ勝ち。予想をしのぐ出来で、大器ぶりを十分に発揮してMVPに選ばれた。岩佐(20)はこれで8戦全勝6KO。
ウェルターも注目の一戦。渡部あきのり(旧名・牛若丸あきべぃ)が下川原雄大と真っ向から打撃戦を展開。かなり被弾もあったが、4回に力ずくで下川原をねじ伏せ、レフェリー・ストップ勝ち。現在日本王座は空位のままで、22日に行われる加藤壮次郎×沼田康司の決定戦の勝者に挑戦することになるが、加藤が勝てば協栄ジムの同僚だけに、別な機会を探すことになろう。写真上は臼井㊧に右ストレートを決める岩佐。MVPを手にした。同下写真は全KO勝ちの胡からダウンを奪う氏家。この直後にホープは初黒星を喫する。
各級の決勝結果は下記の通り。
MM級 田中教仁(ドリーム) TKO1R1分42秒 ブンブン東栄(一力)
F級 小林タカヤス(川島)負傷引分 吉田拳畤(ワタナベ)
※小林の勝者扱い
B級 岩佐亮佑(セレス)TKO4R1分8秒 臼井欽士郎(横浜光)
Fe級 木原和正(ウォズ) 判定 上野則之(ワタナベ)
L級 中森宏(平仲ボクシングスクール) TKO7R3分 小出大貴(緑)
W級 渡部あきのり(協栄) TKO4R1分35秒 下川原雄大(角海老宝石)
M級 氏家福太郎(新日本木村) TKO4回分秒 胡朋宏(横浜光)