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殊勲の出田裕一は9年10ヶ月ぶりの勝利

Gツダの元日本王者、矢田良太&奥本貴之が敗れる 
殊勲の出田裕一は9年10ヶ月ぶりの勝利

2020年12月28日 1時19分

 グリーンツダジムの「第21回クラッシュボクシング」が27日、大阪市のエディオンアリーナ大阪第2競技場で行われ、メインのウェルター級8回戦で元同級日本王者の矢田良太(31=グリーンツダ)が、セミの53キロ8回戦で元日本S・フライ級王者でIBF世界同級9位の奥本貴之(29=グリーンツダ)がそれぞれ判定で敗れる波乱が起きた。

出田(右)は最後まで攻めて勝利を手にした

◇ウェルター級8回戦
出田裕一(三迫)[2-0(76-76、77-75、78-74)]矢田良太(グリーンツダ)
 日本王座陥落から再起2戦目の矢田がいつも通りの大振りの右フックで一発KOを狙いにいくが、出田はこつこつジャブをヒット、矢田のパンチを空転させた。出田は下がらずにボディから左右フックを矢田の顔面にヒット。3回に出田の右がヒットして、矢田の腰が落ち、足の動きが止まった。

 出田は愚直にこつこつ攻め、矢田も大振りパンチで応酬するも踏ん張りが効かず、出田のショート連打にロープを背負うシーンが続いた。2-0の判定だったが、内容は出田の完勝に近かった。

 いまはなき名門ヨネクラジム出身、36歳の出田は11年2月、高山樹延に勝って以来9年10カ月ぶりの勝利で引き分けをはさむ連敗を12でストップした。戦績は14勝7KO15 敗1分。矢田は20勝17KO7敗。

古谷(左)は世界ランカーの奥本から勝利

◇53キロ8回戦
古谷昭男(六島)[2-0(76-76、77-75×2)]奥本貴之(グリーンツダ)
 日本S・フライ級10位にランクインしたばかりの古谷が格上の奥本を破った。開始からシャープな右ストレートで奥本を後退させ、接近戦でも奥本の連打をクリンチワークで封じた。奥本は調子がいまひとつ。いきなりの左ストレートを放つが、そのあとのフォーローパンチが出ず、ずるずるとラウンドを重ねた。

 ともに決定打を欠く試合内容となったが、ショートパンチを決めた古谷が競り勝った。世界ランカーの奥本は先制を許して立て直せなかった。古谷は9勝3KO4敗、奥本は23勝11KO10敗4分。

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