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元世界王者の亀田和毅が2年ぶり復帰 5回フラッシュダウンも判定勝ち

2021年5月22日 23時57分

 元WBO世界バンタム級王者の亀田和毅(3150ファイトクラブ)が22日午後、大阪・豊中の176BOXで約2年ぶりにリングに上がり、ノーランクの三宅宏典(ビッグアーム)に8回3-0判定勝ちを飾った。WBC世界S・バンタム級の暫定王者だった19年7月、正規王者レイ・バルガスとの統一戦に敗れて以来の再起戦だった。

亀田はほぼ左だけで戦い抜いた

 コロナ禍の緊急事態宣言下、無観客試合として行われたこの一戦、亀田は慎重にスタートし、ほぼ左一本で試合を進めた。左ジャブ、左フック、左ダブルの上下打ち……と多彩に決めるが、右はほとんど用いない。痛めたのか、あるいは左一本で倒そうとしたのか。三宅も抵抗するので、期待のKOにはつながらない。

 4回に入りようやく右を少し出したものの、打ち込むのではなく左を決めるためのフェイントだった。5回はハプニング。三宅の右を浴びてをキャンバスにグローブをつき、ノックダウンを取られる意外なシーン。ダメージはないが亀田はこの試合で唯一ポイントを失った。

 亀田はその後のラウンドも三宅を左で制し、危なげなく8回を戦い終えた。採点は78-73×2、79-73と5回のダウン以外の全ラウンドで亀田がポイントを上げていた。

5回にまさかのダウンを喫した亀田

 試合後亀田は相手の頭を警戒し、「ケガをしたくなかったので無理にKOを狙わなかった」、ダウンした際も「ダメージはなく焦らなかった」と語った。何度も決まりながらキャンセルされ、やっと実現した試合だけに、「リングに上がれてうれしい、楽しかった」と素直に喜んでいた。実戦カンを取り戻せたのが一番の収穫か。

 左一本で戦った点に関して、右拳を痛めていないと自らは否定したが、その後兄でこの日プロモーターを務めた亀田興毅氏の会見では「ハプニングがあって」とケガをにおわせる発言をしており、少し気がかりだ。

 亀田(29歳)は今後について、S・バンタム、フェザーの両級で再度世界獲得のチャンスを追い求めるといい、興毅プロモーターも「年内に世界のチャンスを」と前向き発言。この日の勝利で和毅の戦績は37勝20KO3敗。敗れたものの元世界王者相手に最後まで戦い抜いた三宅(32歳)は、これが23戦目で9勝1KO12敗2分。

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