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元プロボクサーの死刑囚、袴田巌さんの裁判ヤマ場へ ボクシング関係者も支援

2022年5月24日 9時34分

 静岡県の一家4人を殺害した罪などで死刑判決を受けた元プロボクサー、袴田巌さんの裁判は23日、裁判所と弁護団、検察による三者協議が東京高裁で開かれた。これに合わせて日本プロボクシング協会袴田巌支援委員会は東京高検、東京高裁に早期の再審開始と、袴田さんの無罪判決を求める要請活動を行った。

東京高裁前に集まった左から松岡会長、新田会長、笠井監督、森さん

 この日は新田渉世会長(川崎新田ジム)、松岡修会長(シュウジム)のほか、元プロボクサーで袴田さんの漫画『スプリット・デシジョン~袴田巌 無実の元プロボクサー~』を描いた森重水さん、協会が協力している袴田さんのドキュメンタリー映画『拳と祈り(仮題)』を制作している映画監督の笠井千晶さんが参加した。

 裁判所の前でマイクを握った松岡会長は「私たちプロボクサーの大先輩である袴田さんは高齢です(86歳)。時間がありません。1日も早く再審を実現してほしい」とアピール。森さんは「ボクシングで判定が割れることをスプリット・デシジョンと言います。袴田さんは2-1判定で死刑になりました。何もしていない人が多数決で死刑になるのはおかしい」と裁判所に向かって呼びかけた。

 裁判は現在、1966年の犯行から1年たってみそタンクから見つかった犯行着衣とされる5点の衣類に付着した赤い血痕が「ウソかホントか」で争われている。弁護側は1年間みそに漬かった衣類の血痕で赤みが残ることはあり得ないという鑑定書を提出し、5点の衣類はねつ造であると主張。検察側も独自に実験をして逆の主張をしている。

 裁判は今後、5人の専門家を呼んで実験結果について証人尋問を行う予定で、この日は証人尋問の日程が示された。この証人尋問は裁判の結果を大きく左右する見通しで、袴田裁判は大きなヤマ場を迎えようとしている。

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