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中川健太がWBOアジアパシフィックS・フライ級王座防衛 新鋭の白石聖に3-0勝ち

2023年7月1日 21時55分

 WBOアジアパシフィックS・フライ級タイトルマッチが1日、後楽園ホール「第4回WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のメインで行われ、王者の中川健太(三迫)が挑戦者5位の白石聖(志成)に3-0判定勝ち。初防衛に成功した。スコアは115-113、116-112、117-111。

 これまで3度日本タイトルを獲得し、2月にWBO・AP王者となった37歳のベテラン、世界ランカーの中川が初防衛戦で26歳の新鋭、無敗の白石を迎えた。

 白石がジワジワと前に出て、中川が下がりながらカウンターを狙う立ち上がり。アクションは少ないものの、中川が単発ながら左ストレート、右フックを決めてアピール。3回、偶然のバッティングで白石が左側頭部から出血した。中川が手数こそ少ないものの、距離を支配して白石に攻撃を許さなかった。

 中川は中盤もゆったりと脚を使いながらカウンターを狙い、白石の動きを封じていった。完全に接近したときはクリンチで試合を切った。6回には左ストレートをヒット。7回、白石が強引に出てくると左フック、右フックを合わせて、挑戦者の反撃の芽をつんでいく。白石はカウンターで迎撃されるため、なかなか前に出て攻めることができない。

 終盤、白石はさらにプレスを強め、ボディ打ちなどでチャンピオンに迫るが、中川はフットワークとカウンターでマイペースを貫いた。11回、白石のパンチで中川が左目上部をカットしたが体勢に影響はなし。白石は最終回、逆転を狙った前に出たが、中川は最後まで乱れず、カウンターを取って試合を終えた。最後まで山場はなかった。

 WBAとWBCで13位、WBOの15位にランクされる中川は24勝12KO4敗1分。白石は11勝6KO1敗1分。4月に韓国で世界ランカーのアンソニー・オラスクアガ(米)と対戦予定だったが、オラスクアガが寺地拳四朗(BMB)の世界戦の相手に急きょ抜擢され、世界ランカー戦がキャンセルとなっていた。

 中川は「どうしても負けられない、リスクを侵せない、ということでこういうボクシングになった。もう1個上を目指すには実力を見せないといけないと思う。親友(船井龍一)が世界で戦う姿を見てるので、僕もそこに進まないと次の人生に進めない」と勝利者インタビューに答えた。

 試合後、三迫貴志会長は、中川が試合1カ月前に腰を痛め、十分な練習ができなかたことが、この日の“安全運転”につながったと明かした。「いつも万全の状態で試合ができるわけではない。そうした中でも勝つことが今回のテーマだった。また一つ成長できたと思う」と話した。

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