22日開催の「リング・オブ・ゴールド」のプロモーター、トップランク社のボブ・アラム代表が19日昼から現地マカオで行われた村田諒太（三迫）の練習を視察した。関係者の話によると、82歳になる伝説のプロモーターが選手の練習を視察するのは最近では珍しいといい、それだけ村田にかかる期待の大きさを物語る。

　3戦目の相手カルロス・ナシメント（ブラジル）については「スキルはそれほどでもないが、タフで力強い選手」と評した。そして今回村田にどんな試合を期待するかとの問いには「ベスト・パフォーマンス！」と一言。本音の「KO勝ち」を口にしなかったのは、ホームランを狙い過ぎて失敗するバッターと同様のことを配慮したようだ。

　同氏の計画によれば、村田の米国進出は来年で、パッキアオなどが登場する大試合のリングでやりたいとのこと。ロンドン五輪決勝で村田に接戦の末敗れ、銀メダリストに甘んじたエスキバ・ファルカン（ブラジル）はやはりトップランク社と契約し今月デビューしたばかりだが、将来の村田とファルカンのプロでの再戦を「私のビッグな夢」と語った。

　実現するにしてもまだ先の話だが、同氏はこの試合を「日本人（日系）が多いブラジル・サンパウロでやりたい」とも語った。そうなればアウェイの試合となるだけに、村田陣営にとっても簡単にOKできる話ではあるまい。