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潔白証明の井岡一翔 JBC全面謝罪も「誠意は伝わらない」

2021年5月19日 21時33分

 昨年末の世界タイトルマッチでドーピング違反疑惑にさらされたWBO世界S・フライ級王者の井岡一翔(Ambition)が19日、都内で記者会見を開いた。井岡は潔白が証明されたことに満足感を示しながらも、検体の管理や手続きに不備のあった日本ボクシングコミッション(JBC)に対しては大いに不満を示した。

記者会見を開いた井岡

 黒いスーツ姿で会見に臨んだ井岡は冒頭で「JBCには、(検体の)保管、検査手法に不備があること、私に報告することなく警察に通報したこと、マスコミに対して情報をリークしたことなど、今回の騒動を生じさせたすべての責任があります」とJBCを厳しく批判する声明文を読み上げた。

 質疑応答では、「潔白だったということには満足してますけど、この1ヶ月半で僕の人生はかなり変りました。家族に心配をかけたし、僕の人生、家族の人生がこのまま終わるのかなというのもあった。不備が原因というだけでは納得いかないし、今のJBCの体制でやっていくのは怖いという思いもありますし、選手が安心してパフォーマンスができる体制を作ってほしいです」とコメント。SNSなどで誹謗中傷を受け、かなりのダメージを受けたことを明かした。

 また、井岡に先だって行われたJBCのオンライン会見にも触れ、「(会見を)見ましたけど、僕に対しての誠意だったり、関係者への誠意も伝わらなかった。人生をかけて、命をかけてやってきたこと、日本のボクシング界のためにもやってきたことに対して、それで許されるのかという気持ちがあるし、また安心して試合ができるのかというのは正直疑問です」と最後まで厳しかった。

 また、対戦相手だった田中について問われると、「僕に対しての思いは分からないけど」と前置きしながら、「不正をしていて彼に勝つことは無理だと思うし、正々堂々と勝負する中で、それは一番感じてくれていると思います」と語った。

 今後については、「これからは試合に向けて集中できすし、次はそっちに集中していきたいです」と前を向いた。

 井岡は身の潔白を証明するために、東北医科薬科大学医学法医学教室の高木徹也教授らに鑑定を依頼し、鑑定書を倫理委員会に提出するなど身の潔白を証明するために力を尽くした。

 会見に同席した服部真尚弁護士は、あらためてB検体から検出された禁止物質、エフェドリンの量が違反にあたる量の1万分の1だったことなどを説明。その上で倫理委員会が井岡側の主張を全面的に認めたことを評価した。

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