1980年代に韓国でWBC世界J・フライ級王座を15度も防衛した名チャンピオン、張正九(チャン・ジュンク)さん(47)が先週末から東京に滞在中。韓国の芸能人の団体に加わってやってきたもので、2度にわたり死闘を演じた大橋秀行さんや、やはり激闘を展開した渡嘉敷勝男さんのかつての日本の対戦者とも再会を果たした。韓国のボクサーとして史上初めて米国のボクシング殿堂に選ばれており、旧ライバルたちから祝福されてご機嫌。「昔は敵同士だったが、今は兄弟です」(張さん)と、抱き合って友情を深めていた。また、かつての憧れであり目標でもあった13度防衛の具志堅用高さんとも感激の対面を果たしている。
張さんは今年2月にソウル市内で居酒屋をオープンしたばかりで、他に張さんの名前を冠したジムを釜山で運営。テレビの解説なども務める。
27日夜には有明コロシアムの亀田×ポンサクレック戦も観戦。感想を聞くと、「たまたま亀田の調子が悪かったのでなければ、今後もっとスピードをつけないとダメ。試合運びが最初から最後まで一緒、単調すぎる」と辛口批評。亀田陣営が判定に不満を持っていると知ると、「完全な負けです」ときっぱり。
張さんは30日夕に帰国。6月にはニューヨーク州の国際ボクシング殿堂博物館で、殿堂入りのセレモニーにのぞむことになっている。
写真は再会を喜ぶ左から渡嘉敷勝男、張正九、大橋秀行の元世界王者たち。