村田諒太「胸騒ぎはあった」 試合後の両者コメント
2017年5月21日 2時16分
2017年5月20日 22時37分
WBA世界ミドル級王座決定戦が20日、有明コロシアムのメインイベントで行われ、同級2位の村田諒太(帝拳)が1位アッサン・エンダム(仏=カメルーン)に1-2判定負け。日本人として1995年にWBA王座を獲得した竹原慎二以来2人目となるミドル級世界王者誕生はならなかった。スコアは116-111、115-112でエンダム、117-110で村田だった。
1964年東京五輪の桜井孝雄氏(故人)以来、日本人2人目のボクシング金メダリスト、村田が迎えた初世界戦の舞台。桜井氏はプロに転向したが世界挑戦に敗れており、村田にとっては日本人金メダリスト初のプロ世界王者という記録もかかった試合となった。
対戦相手のエンダムは12年にWBO暫定王座を獲得し、そのまま正規王者に昇格。敗れはしたものの、ピーター・クイリン、デビッド・レミューと拳を交えるなど、今回が6度目の世界タイトルマッチとプロでのキャリアでは村田を大きく上回る。はたして村田が持ち前の勝負強さを発揮するのか。運命のゴングは午後8時27分に打ち鳴らされた。
初回はエンダムがリングをサークルしながらジャブ、右ストレートを放った。村田はほとんど手を出さず、じりじりと圧力をかける。ラウンド終了間際に、村田が右ストレートを放つ。これはヒットしなかったが、その迫力に会場が沸いた。
2回以降も村田は慎重に試合を進めた。エンダムは手数が出るが、パワーではやはり村田が上だ。村田は徐々に余裕が出てきたのか、3回にはボディへの右ストレート、ジャブも出し、少しずつ圧力を強める。
村田の右が4回に炸裂
迎えた4回、エンダムは右アッパーを繰り出してきたが、村田がエンダムをロックオン、右ストレートが炸裂してエンダムがキャンバスに落下した。ダウンした瞬間はかなりダメージがあるように見えたが、エンダムは立ち上がるとこのラウンドをしのぐ。
その後は村田が前に出て、エンダムが足を使うという元通りの構図に。村田は、いい右を何度か決めて、エンダムがロープに吹っ飛びシーンを作る。エンダムは8回に前に出たが、その後は再び本来のボクシングを遂行。手数でエンダムが上回り、村田はこれをブロッキングで防ぎながら、数は少ないものの力強いパンチを打ち込んでいった。
11回に左ボディ、右ストレートでチャンスを作った村田は最終回も前に出たがKOはならず。それでもゴングの瞬間、笑みがこぼれた。しかし、判定は割れ、手が挙がったのはエンダム。会場は一斉に「エーッ!」。村田はあっけにとられ、言葉を失った。
エンダムに軍配、村田は呆然
初黒星で村田は12勝9KO1敗。「結果は結果。第三者が判断することだし、僕自身が勝っていた、負けていたというのは違うし、言いたくない。一つ言えるのは、この試合を組むにあたって、僕にとってすごい大切な人たちが力を貸してくれた。結果を出せなくて申し訳ない気持ち」と語った。
帝拳ジムの本田明彦会長は「長い間やってきてこんなひどい採点はない。村田に申し訳ない」と怒り心頭だった。WBOに続き2本目の正規ベルトホルダーとなったエンダムは36勝21KO2敗。
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