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坂本真宏が再起 5.26大阪市大でダブルWBO・AP戦

2019年3月27日 22時25分

 六島ジムは26日、大阪市の大阪市立大学で昨年大みそかに中国・マカオで世界初挑戦に失敗した大学院ボクサー、坂本真宏(28=六島)の再起戦を5月26日、坂本が通う大阪市立大学の第二体育館で行うと発表した。

 試合はWBOアジアパシフィック・フライ級王座決定戦で同級2位の坂本は同級3位、阪下優友(27=角海老宝石)と対戦。セミで同バンタム級タイトル戦も行い、同級14位、ストロング小林佑樹(27=六島)がチャンピオンのベン・マナンクィル(27=フィリピン)に挑む。小林も昨年末、OPBFバンタム級王座決定戦で敗れており、2人の再起戦がダブルタイトル戦となる。

左から大阪市大の荒川学長、坂本、小林

 坂本は大学院工学研究科に在籍。大学OBらの支援を受けてIBFフライ級王者、モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に挑戦したが、10回終了TKOで敗れた。

 坂本は試合の1ヵ月前に大阪市内の病院での総合検診で脳のMRI検査を受けたところ、脳の中心部に動脈瘤の疑いがある白い影が映り、3ヶ月後に再検査を言い渡された。

「家族も呼んでくださいと言われて、頭が真っ白になりかけたが、試合に集中するしかないと言い聞かせて、練習を続けて、マカオに向かいました」。深い悩みを抱えたままの結果は相手の手数に対抗できず完敗となり、引退も考えていたという。

 しかし、2月の再検査で異常はないことが判明。胸をなで下ろしていたところに、荒川哲男・大阪市大学長から「坂本君がマカオで勝ったときは、初防衛戦を大阪市大で開きたいとみんなで考えていた。たくさんのOBに応援してもらったのだから、いま一度みんなの前で戦ってみては」と試合開催の要請があった。

 医者でもある荒川学長は「試合後も脳のことはまったく知らなかった。MRI検査で血管が動いて、影になることもあるようだ。サポートしていただいたOBに恩義を感じていますし、いずれボクサーは引退しなければならないが、坂本選手のためにもう一度チャンスを作りたかった」と話し、大学で初のプロ興行開催を決断した。

 坂本は「ボクサーとして前に進んでいくのが応援していただいた方々への恩返しになると思います。相手も好戦的な選手で、打ち合って面白い試合をします」と決意を語った。

 OPBFバンタム級王座決定戦で、栗原慶太(26=一力)に4度倒されながら不屈の闘志で大接戦に持ち込んだ小林は「3度目のタイトル挑戦で負けてしまったのにまたチャンスをいただいた。相手は強いが何が何でも勝つ気でいきます」。

 栗原との試合は1分長い4分のラウンドなどがあり、無効試合の声も上がった。「再戦になるのかなとずっと落ち着かなかった。今度はもっと冷静に戦いたい」と意欲を語った。

 枝川孝・六島ジム会長は「坂本が通う大阪市大でダブルタイトルマッチができることになり、感謝している。世界戦を経験した坂本にはKOで圧倒してほしい。試合当日、大阪市大の女子学生は無料招待することも考えている」と話していた。

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