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セルバニアが元世界王者プンルアンに負傷判定勝ち

2019年12月15日 23時54分

 15日午後金沢市の石川県産業展示館で催されたカシミジム主催興行、メインの128ポンド契約の10回戦では、日本フェザー級4位のゼネシス・カシミ・セルバニア(カシミ)が元WBO世界バンタム級チャンピオン、パンヤ・ウトック(タイ=プンルアン・ソーシンユー)に7回57秒負傷判定勝ちを飾った。

セルバニア(左)は序盤から主導権を握った

 6回に偶然のバッティングでセルバニアが左目下をカット。次の7回にこの傷口がさらに深刻になったとして、マーチン主審が試合中止を宣告。負傷判定ルールでこの回を含む採点に委ねられ、3~8ポイント差でセルバニアが勝利を得たもの。 

 米トップランクと契約を交わしているセルバニア(28歳)が、ホームリングの金沢で2年ぶりに雄姿を披露したこの一戦、相手が元世界王者のパンヤ(30歳)ということからも注目された。比国出身のセルバニアは立ち上がりから積極的に手を出した。左ジャブを盛んに繰り出し、ボディーにも左右のフック、アッパーを繰り出す。

 一方的な展開になりそうな気配もあったが、30歳のパンヤも少しずつ応戦するようになり、セルバニアのパンチの引き際に右ストレートを反撃するなど、老獪な元チャンピオンの片りんをうかがわせた。

 セルバニアはその後も優勢に試合を進めたものの決定打を放つことはできず、6回に左目下をカットしてドクターチェックのため試合は一時中断。再開されたものの、マーチン主審がドクターの意見をいれて試合終了を宣告。スカッとしたKOはならなかったが、「相手は元世界王者。とてもハードな試合だった」とパンヤに敬意を払っていた。

負傷判定で無念の表情を浮かべるセルバニア

 この試合は「世界前哨戦」と銘打たれていたが、樫見直幸カシミジム会長によると、世界挑戦はトップランク次第で、どのタイトに挑むかも不明という。セルバニアはこれで戦績を34勝16KO2敗とし、一方のパンヤは61戦目(53勝35KO)で8度目の黒星となった。

日中交流戦 ボリバーは痛烈KO負け

不敗をキープした英(右)

 金沢市の試合はメイン以外は「日中交流試合」として行われ、カシミジム所属の5選手が中国選手と対戦した。セミのS・バンタム級8回戦は、日本15位にランクされる英(はなぶさ)洸貴がカン・パオリンをアウトボックスして3-0判定勝ちし不敗を維持したが、日本フェザー級13位のピッコロ・ボリバーは中国の強打者バイ・アフ―と派手な倒し合いを末、7回に強烈なボディーブローを受けて10カウントによるKO負け。

ボリバーは激闘の末、敗れた

 4回戦の水上翔太もゾウ・ビンチェンとダウン応酬の末初回2分6秒KO負け。対抗成績は日本側の3勝2敗と辛くも勝ち越したが、「10年前に日中戦を始めた頃の中国選手は粗削りで下手くそだったが、その後世界チャンピオンも出てどんどん強くなっている」と樫見直幸カシミジム会長を感心させていた。

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