WBO世界フライ級タイトルマッチに出場する田中恒成（畑中）も29日、名古屋から上京して挑戦者10位ウラン・トロハツ（中国）とそろって予備検診を受けた。

　この日の田中は取り立てて上機嫌というわけではなかったが、減量の影響がモロに表に出るタイプだけに、これまでに比べればかなりコンディションは良さそう。実際に「減量のきつさは変わらないけど、体調はいい。しゃべるのがつらいというのは全然ないんで」と好調をアピールした。

　これまで通りKO宣言もした田中に対し、物静かなトロハツは「KOで終わらせたい」と言いながら、「相手は世界チャンピオンなので難しいとは思うが、がんばる」と緊張した面持ちでコメント。これまで日本人選手との対戦は3勝1分だが、やはり今回は相手が違うと気持ちを引き締めている。

　　　　田中　　　 トロハツ
身　長　164.2cm　　163.4cm
頸　周　36.0cm　　  36.0cm
胸　囲　85.0cm　　  86.5cm
リーチ　164.0cm　　164.0cm
視力　左1.0右1.0　左1.5右1.5

　もう一つの世界タイトルマッチ、WBO女子S･フライ級戦は、“戦うシングルマザー”吉田実代（EBISU K’sBOX）と昨日来日したシー・リーピン（中＝石麗萍）が顔を合わせた。

　初防衛戦の吉田は25日、鹿児島の実家に預けていた実衣菜ちゃんをピックアップ。保育園に行ったり、公開行事に連れてきたりと、決戦の日を「娘に癒されながら」迎えるようだ。シーとの身長差は計算の範囲で「自分の持ち味を出していく」と決意表明した。

　これが初来日となるシーは、吉田の印象を問われると「とてもいいお母さんという感じ出す」と緊張した面持ち。田中のボクシングのファンだというシーは、口数は少なかったものの、自信を問われると「120%です」と言ってのけた。

　　　　吉田　　　  シー
身　長　161.0cm　　168.7cm
頸　周　33.2cm　　  32.0cm
リーチ　161.0cm　　167.5cm
視力　左1.5右1.5　左0.8右0.7