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ノリ隆谷さんインタビュー 勇退した在米日本人マネジャーに聞く 

2023年11月19日 17時57分

 米国に進出する日本のボクサー、関係者をサポートし、世界チャンピオンも育てた異色の日本人マネジャーが引退した。ノリさんの愛称で知られた広島出身のノリ隆谷さん(85歳)。半世紀を超す日米ボクシング交流の歴史の中で、時に重要な役どころを務めた人に聞いたエピソードの数々――。《文:三浦勝夫/ボクシング・ビート12月号より》

 ロサンゼルスにこの人あり――と関係者や選手から慕われ、リスペクトされた日本人マネジャー、ノリ隆谷氏(本名・隆谷典彦、85歳)が先頃ボクシング界から引退した。「ノリさん」の愛称で呼ばれる業界エキスパートに懐かしい思い出やエピソード、今だから話せる秘話を語ってもらった。

――ノリさんが業界に入ったのは海老原博幸の試合がきっかけだと聞きましたが……。
 「海老原がこちらで試合をした時、協栄ジムの金平(正紀)会長が訪ねてきて交流が始まり、ボクシングに興味を持つようになりました。金平会長は私と同じ広島県出身という背景があります。海老原の後も西城(正三)、宮下(政生)、高橋(勝郎)とほとんど協栄の選手でしたね」

――金平会長とは同県出身ということでお知り合いになった?
 「ここロスにも会長を紹介していただいた方がいたんです。そういう人の好意でお友達になって、それからボクシングにドンドン入り込んでここまで来ました。その後、三迫(仁志)会長とも親しくしていただいて、そのうち選手が遠征に来るようになり、自分でも選手を持つようになった。それで運よくジェナロ(ヘナロ。以下同じ)エルナンデスとかチャンピオンが生まれたんです」

――花形進、河合哲朗会長とも接点がありますね。
 「はい、横浜協栄ジムからも選手を預かっていましたね。何年かアメリカにいた選手もいました。私もよく横浜のジムに出入りしました。お年寄りの女性の方が仕切っていました」

――花形もアラクラン・トーレスに勝ちましたが海老原がオリンピック・オーデトリアムでトーレスを下した時はすごかったとか?
 「そう、暴動が起きて上からモノが落ちて来るのでリングの下に隠れてたりして大変だった。やっとの思いで控え室に逃げ込みました。ようやく騒ぎが収まると『ノリさん、ロサンゼルスにはギャンブル場があるそうですけど行きたいです』と海老原が言うんです。私も『今日は頑張ったからいいだろう』と連れて行きました。少ししたら『僕、ディーラー(親)をやりたい』と。親をやるにはお金がかかるんですよ。それで会長に『先にファイトマネーをください』と頼んだのを覚えていますよ(笑い)。海老原は本当にギャンブル好きでしたね」

――西城正三の思い出は?
 「会長から『宮下、西城という若い選手が行くから頼む』と言われて引き受けたのが最初。ラウル・ロハスに勝って世界を獲ったのはUSC(南カリフォルニア大学)構内にあったフットボール場(メモリアル・コロシアム)でした。日本で何度か会いましたけど、あの子はジムを持ったんですね。そこへ行くチャンスがなくてそのままになりましたけど」..

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