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“メヒコの狂犬”クルス WBA・S・ライト級王座強奪 WBCフライ級王者マルティネスは辛勝V6

2024年3月31日 18時07分

 ラスベガスのT-モバイル・アリーナで30日(日本時間31日)、PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)とアマゾン・プライム・ビデオがタイアップしたイベントのセミファイナルで、WBA・S・ライト級王者ローランド“ローリー”ロメロ(米)に挑んだイサック“ピットブル”クルス(メキシコ)が8回56秒TKO勝ち。2度目の世界挑戦でベルトを獲得した。

 舌戦を繰り広げた両者、ロメロから“チワワ犬”とののしられたクルスが初回、左カウンターでロメロをグラつかせる。クルスがその後も断続的に仕掛けて会場を沸かせる。立ち直ったロメロは左ボディー、右で挽回を図るがクルスの突進を食い止めることはできない。

 7回、怒涛のアタックで王者にバックステップを踏ませたクルスに、ダメージが感じられるロメロにインターバルでドクターチェックが入る。続行されたが8回、メキシカンが左を口火に襲いかかるとレフェリーがそれまでと判断した。

 21年12月にWBAライト級レギュラー王者ジェルボンテ・デービス(米)に挑み判定負けしたクルスは26勝18KO2敗1分。WBC・S・ライト級王者デビン・ヘイニー(米)との統一戦やデイビスとの再戦を希望した。初防衛に失敗したロメロは15勝13KO2敗。

 同じリングで行われたWBAミドル級タイトルマッチは約2年ぶりの試合となった王者エリスランディ・ララ(キューバ)が2回、右強打で指名挑戦者マイケル・ゼラファ(豪州)を倒し、2分59秒TKO勝ち。ゼラファは起き上がったが、脚がグラつきストップされた。V2成功のララは30勝18KO3敗3分。

 またWBCフライ級タイトルマッチは、王者フリオ・セサール・マルティネス(メキシコ)が2回と3回に左フックで挑戦者アンヘリーノ・コルドバ(ベネズエラ)を倒す攻勢。踏ん張ったコルドバが反撃し、マルティネスは右目から出血する。しかし最後、左フックを浴びせたマルティネスが114-112が2者に113-113の2-0判定勝ちでV6に成功した。

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