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ジムに恩返し「和式便所の改修費に使う」

無名ボクサー山口拓也 過去最高の試合報酬は… 
ジムに恩返し「和式便所の改修費に使う」

2020年8月30日 13時59分

 異色の無名ボクサー、山口拓也(ワールド日立)があす31日、新宿フェイスで開催される「ファーストレイト Presents A-SIGN BOXING」の63.0キロ契約6回戦で鯉渕健(横浜光)と対戦する。YouTubeの動画をきっかけに、クラウドファンディングで過去最高のファイトマネーを手にする山口が計量後に取材に応じた。

異色ボクサー山口(右)と対戦相手の鯉渕

 中学生から引きこもり、25歳まで仕事はせず、格闘技に目覚めて27歳でプロデビュー。コンビニでバイトをしながら、家賃2万円のアパートに同居人はカエルだけ。スマホは持たず、試合前はお金を節約するために煮干し入りのカップラーメンだけを食べる35歳…。YouTubeで紹介された特異で温かなキャラクターが共感を呼び、4勝2KO11敗2分のボクサーがにわかに注目を集めている。YouTubeはこちらから→ https://www.youtube.com/watch?v=dyJpDj6UO5E

 今回のイベントではさまざまな取り組みをしており、YouTubeを駆使した宣伝、オンラインサロン、クラウドファンディングなどを実施した。

 その一環として行った選手への投げ銭では、山口に出場選手中最高額となる74万円の激励賞が集まった。これまで山口が手にしたファイトマネーは1試合7、8万円が最高というから、今回は10倍の報酬を手にすることになる。

オンラインで取材に応じる山口

 これについて山口は「僕は何もしていない。取材してくれた人がうまく映像を作ってくれただけ」と素っ気ない。さらに「人に聞くと、こんなに額が大きいのはお前が貧乏暮らしをしているからじゃないかと。あくまでボクサーとして稼いだ額じゃなく、恵んでくれたものだと思っているので現実味がない」、「僕が使うお金はあくまで6回戦のファイトマネー。(それ以外にもらう)お金で高い焼き肉を食べに行っても面白くないと思った」とどこまでも硬派だ。

 その上で今回もらえるお金の使い道は、「ジムが古くてトイレはいまだに和式。女性や、子どもの練習生が使いにくくてしょうがないので、それを改築しようと思ってます」。この男前ぶりもファンの支持を得た理由だろう。

 昨年11月、3年ぶりの勝利(6試合ぶりの勝利)をかざったときは、ジムのOBがつきっきりで指導をしてくれた成果が出たが、今回は「僕が天狗になってしまって」という理由でOBとけんか別れ。心配の種は残るが、いつものように24歳の鯉渕(5勝4KO4敗)相手に全力を尽くすのみだ。写真=計量は八王子中屋ジム提供

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