WBCバンタム級王者ノルディーヌ・ウバーリ（フランス＝写真）の動向をフランスのレキップ紙が電子版で報道。それによるとウバーリ陣営は3月13日、パリで同級2位ナワポーン・ソールンビサイ（タイ）と防衛戦を計画しているものの、新型コロナウイルスの感染拡大により開催の見通しは立っていないようで―。

　ウバーリの兄弟でトレーナーのアリ氏はレキップの取材に対し、ナワポーン戦に関して「まだ何も署名していない。政府の規制を考慮すると失敗する可能性がある。まだ時期尚早で何か発表する段階ではない」と慎重にコメント。同紙によるとテレビ中継の約束はできているようだが、フランス政府の渡航制限によりナワポーンが入国できない可能性があり、試合が開催できるかは今後の状況次第となっている。

　ウバーリ（34＝17勝12KO）は19年11月、日本で暫定王者の井上拓真（大橋）を下して2度目の防衛に成功。20年12月に指名挑戦者ノニト・ドネア（フィリピン）との防衛戦が組まれたが、自身が新型コロナウイルスに感染して試合は延期に。WBCはウバーリに選択防衛戦を認めた上で、その次にドネアとの対戦を義務づけている。

　ナワポーン（29＝50勝40KO1敗1分）は元WBC･S･フライ級王者スリヤン・ソールンビサイ（タイ）の実弟。1敗は17年3月のWBCフライ級タイトルマッチで、王者フアン・エルナンデス（メキシコ）に3回TKO負けしたもの。エルナンデスはこの次の試合で比嘉大吾（Ambition）に王座を奪われた。